【タンザナイト】神秘的な輝きを持つタンザナイトはどんな宝石?特徴・石言葉・意味・効果を解説
紫がかった青色が夜空のように美しい宝石、タンザナイト。12月の誕生石の一つですが、1967年に発見されたばかりの比較的新しい宝石であるため、どんな宝石なのか知らないという方も多いかもしれません。
そこで、この記事では、タンザナイトの鉱物的な特徴、歴史、石言葉、意味などを詳しく解説し、タンザナイトの魅力に迫ります。12月生まれの方や12月が記念月の方は、ぜひご一読ください。
タンザナイトはどんな宝石?名前の由来や歴史
12月はターコイズ(トルコ石)・ラピスラズリ・タンザナイト・ジルコンと4種類もの誕生石がある珍しい月です。12月の誕生石はどれも青色をベースにした魅力の多い宝石ですが、その中でもタンザナイトは、青紫色の高貴な色合いと神秘的な輝きを持つひときわ美しい宝石です。
タンザナイトは60年代にアフリカで発見された、比較的新しい宝石です。日本では2021年に12月の誕生石として追加されたばかりなので、「名前は聞いたことがあるけれど、どんな宝石なのかが分からない」という方も多いかもしれません。まずは、タンザナイトがどのような宝石なのかを詳しく解説します。
タンザナイトの歴史
タンザナイトは1967年に、タンザニア北部のキリマンジャロの山麓で生活していたマサイ族によって偶然発見されました。鮮やかな青色をしていたことから、最初はサファイアの鉱床が発見されたと期待されていましたが、後の鑑定でゾイサイトの新しい変種だと分かりました。
高級宝飾店ティファニーのヘンリ・B・プラット社長は、この美しい新種の宝石を「これまで2000年以上の間に発見された宝石の中で最も美しいブルーの宝石だ」と絶賛。「タンザナイト」と名付けて、1968年から世界の宝石市場で大々的に宣伝しました。タンザナイトの名はすぐに広く知られるようになり、1980年代頃からアメリカを中心に人気の宝石となっています。
タンザナイトの名前の意味と由来
タンザナイトという名前は、高貴な輝きの新しい宝石に魅せられたティファニーのプラット社長によって付けられました。「タンザナイト」は、産出国の国名タンザニア(Tanzania)と鉱物・化石を意味する接尾辞のライト(lite)を組み合わせた造語です。
青紫色の輝きがキリマンジャロの夕暮れ時を連想させことから「タンザニアの夜」と名付けられたと説明されることもありますが、これは日本だけで言われている俗説です。タンザナイトは英語では「Tanzanite」と書くため、夜の「night」とは異なります。
タンザナイトの和名
タンザナイトの和名は、「灰簾石(かいれんせき)」や「黝簾石(ゆうれんせき)」です。どちらもタンザナイト特有の名前でなく、アニョライトなども含めたゾイサイトを総合した名称です。
タンザナイトの出産国
タンザナイトが産出されるのは、タンザナイトが発見されたタンザニア北部のメレラニ鉱山のみです。アフリカ大陸の最高峰キリマンジャロの南側の山麓エリアにあるこの鉱山は、商業用としてタンザナイトを採鉱する地球上で唯一の場所です。
タンザナイトの鉱物的な特徴
タンザナイトは、パナジウムを含んだゾイサイトの青紫色の変種で、ブルーゾイサイトとも呼ばれています。ゾイサイトはカラーバリエーションが豊富で、青紫色のタンザナイトの他には、透明なグリーン色のグリーンゾイサイト、透明なピンク色のピンクゾイサイト(ピンクタンザナイト)、マンガンを含んだチューライト、不透明なルビーを含んだアニョライトなどがあります。タンザナイトの鉱物学的な性質は以下の通りです。
鉱物属性 | ゾイサイト |
化学組成 | Ca2Al3(SiO4)3(OH) |
屈折率 | 1.688~1.700 |
複屈折量 | 0.008~0.013 |
比重 | 3.35 |
モース硬度 | 6~7 |
タンザナイトの3つの特徴
ダイヤモンドよりも希少価値が高いとされるタンザナイトには、どのような特徴があるのでしょうか? タンザナイトが他の宝石とは異なる3つの特徴について解説します。
1.青色と紫色が織り交ざった美しい色合い
青色系の宝石には、サファイア、アクアマリン、ターコイズ、ラピスラズリなどがありますが、タンザナイトはその中でも紫色を帯びた深く澄んだ青色が特徴的です。タンザナイトは一般的には色が濃く鮮やかなもの程、高い価値があるとされています。淡い色をしたタンザナイトは比較的安価で手に入りやすいですが、うっすらと紫がかった水色のタンザナイトも爽やかで魅力があります。
2.多色性がもたらす神秘的な輝き
タンザナイトが他の宝石とは異なる特性の一つとして、多色性があげられます。多色性とは、宝石を異なる結晶方向で見た時に色が変化する性質で、見る角度や光の種類によって、淡いブルー、パープル、バイオレットなど、一つの宝石に違った色が見え隠れします。宝石を傾けたり光の当たり具合を変えたりすることで、いろいろな表情を楽しめるのはタンザナイトの大きな魅力です。
傷つきやすく衝撃に弱いデリケートな宝石
タンザナイトのモース硬度は6~7と比較的低く、宝石の中では傷つきやすい部類に入ります。また、衝撃を受けると一定の方向に割れやすい「へき開性」という特性もあるため、取り扱いには十分注意する必要があります。
他の宝石のジュエリーと一緒に保管するのは避け、超音波洗浄やスチーム洗浄の使用も避けましょう。普段は着用後に柔らかい布で拭き、汚れが目立つ時は中性洗剤を溶かしたぬるま湯にひたし、柔らかいブラシでこすって洗いましょう。
タンザナイトの石言葉・意味・効果
宝石にはそれぞれの宝石に込められた意味や祈りを表す石言葉があり、石言葉や意味などを意識して身に着ける宝石を選ぶ人も少なくありません。4種類ある12月の誕生石の中から、どの宝石を選べば良いのか決めかねている場合は、石言葉や意味に注目してみるのも良いでしょう。ここでは、タンザナイトの持つ石言葉・意味・効果を詳しく解説します。
タンザナイトの石言葉
タンザナイトの石言葉は、「希望」「神秘」「高貴」「知性」「冷静」「誇り高い」などです。青紫色の美しい色合いや見る角度によって色が変わる多色性から高貴で神秘的なイメージがある宝石で、石言葉にもその高貴さや神秘性が強く反映されています。
タンザナイトの持つ意味や効果は?
「冷静」という石言葉が示すように、タンザナイトは精神を落ち着かせる力があるとされています。感情の乱れを取り除くことで思考がクリアになり、冷静な判断力や素早い決断力を与えてくれると言われています。
また、精神的な安定は周りの人との調和を育み、人間関係や恋愛関係も良好にしてくれます。また、タンザナイトは持つ人の知性や創造性も刺激してくれるので、勉強や創作活動にも良い影響を与えてくれます。
タンザナイトジュエリーはこんな人におすすめ
古くから、誕生石は石の力で災いから身を守ってくれたり、幸運を呼び寄せてくれたりすると言われており、日常的に身に着けることで効果が高まります。
また、自分の生まれ月の誕生石ではなくても、宝石の持つ石言葉や意味が自分にとって響くものであれば、お守りのように身に着けることでなりたい自分に近づけるかもしれません。神秘的な輝きが魅力のタンザナイトは、以下の方におすすめです。
1.12月生まれの人
タンザナイトは、4種類ある12月の誕生石の1つです。12月の他の誕生石には、トルコ石、ラピスラズリ、ジルコンがありますが、タンザナイトは紫色を帯びた青色がひと際美しい宝石です。
タンザナイトはそのままでも十分美しいですが、見る角度や光の加減によって青が強くなったり紫が強くなったりするため、小粒でも存在感は抜群です。小さなタンザナイトをさり気なくあしらったジュエリーは、誕生石を日常的に身に着けたい12月生まれの方に最適です。
関連記事▶︎12月の誕生石はどれ?「タンザナイト・ターコイズ・ラピスラズリ・ジルコン」各宝石の特徴や石言葉・意味を解説
2.芸術的なセンスを磨きたい人・クリエイティブな職業の人
タンザナイトは創造的なエネルギーが強い石と言われています。創造力や表現力を刺激してくれるため、芸術的なセンスを磨きたい人におすすめ。タンザナイトを身に着けることによって、新しい発想を得られたり表現力が増したりします。
文筆家、芸術家、音楽家、建築家、インテリアデザイナーなど、クリエイティブな仕事に就く人が身に着けると、創作活動にポジティブな影響を与えてくれるでしょう。
3.ストレスや不安を緩和したい人
「冷静」という石言葉が表すように、タンザナイトには精神を落ち着かせてくれる効果があると言われています。夜空のように穏やかな優しい青色が感情に左右されない冷静さを与えてくれ、どんな場面でも落ち着いて行動できるでしょう。ストレスを溜めやすい方や不安になりやすい方が身に着けると、ストレスや不安が緩和されます。
4.直感力や決断力を養いたい人
タンザナイトは精神を安定させる効果がありますが、冷静になることで思考がクリアになり、感情に左右されず正しい選択をする力を与えてくれます。優柔不断で決断力に欠ける人は、タンザナイトを身に着けることで迷いが少なくなります。グループのリーダーや会社の経営者など、直感力や決断力を高めたい方におすすめです。
5.人間関係を円滑にしたい人
感情の不安定さは周りの人との軋轢を生みやすく、人間関係もギクシャクしがちです。職場、友達、家庭など人間関係がうまくいかないと感じている人は、タンザナイトを身に着けることで心が落ち着き、穏やかな人間関係を築きやすくなります。職場の上司や同僚と円滑なコミュニケーションを取りたい方、友達や家族との関係を温厚に保ちたい方は、タンザナイトを身に着けてみましょう。
タンザナイトのジュエリーなら『ERILISS』がおすすめ
地球上でたった一か所でしか取れず、ダイヤモンドよりも希少と言われているタンザナイトは、4種類ある12月の誕生石の中でも特に人気が高い宝石です。冷静さや思慮深さをもたらしてくれる石とも言われ、パワーストーンとしても人気があります。セレクトメイドジュエリーを提供する『ERILISS』では、12月の誕生石としてタンザナイトを選択しました。
『ERILISS』ジュエリーの「∞無限)」のデザインはシンプルで気品があり、タンザナイトの持つ神秘的な魅力をより一層引き立ててくれます。タンザナイトのジュエリーを日常的に身に着けたい方は、ぜひタンザナイトをはめ込んだ『ERILISS』のセレクトメイドジュエリーを選んでみてください。