OUR STORY
ERILISSの開発物語
私たちは、家族への「いつも、ありがとう」を伝えたい不器用な人たちのためのファミリージュエリーERILISS。着物や家紋といった日本文化からインスピレーションを受けて誕生したファミリージュエリーです。
誕生石を1728通りの組み合わせから選べるこのジュエリーは、家族の絆を表現し、家族への感謝を伝える手段となります。ファミリージュエリーは、言葉で表現することが苦手な人々でも、身につけるだけで家族の絆を感じられ、贈るだけで感謝を伝えられるように設計、デザインされています。
約50年、神戸市と福山市で呉服屋を営んできた会社
私たち株式会社トラッドスタイルは、「家族の幸せ物語、応援企業」の企業理念のもと、「家族に『いつも、ありがとう』が増えれば、きっと世界が良くなる」というビジョンの実現を目指しています。
神戸市と福山市にある店舗では、1975年に呉服屋として始まり、お嫁入り道具として真珠、ハレの日としてダイヤモンドなどジュエリー全般を取り扱ってきました。
私たちの仕事は「冠婚葬祭」における晴れ着でした
- 冠は、出産から成人式まで。子供の成長における節目や通過儀礼
- 婚は、結納や結婚式、披露宴
- 葬は、お通夜や葬式
- 祭は、ご先祖様をまつること
こうした冠婚葬祭における礼装として、着物やジュエリーの販売やレンタル、メンテナンスを行なってきました。
家紋は、家族の絆を象徴する日本文化
フォーマルの着物には、必ず家紋が付いています。東西で文化が違うのですが、関西は父から息子へ家紋を、母から娘へ女紋を承継していきます。冠婚葬祭に、同じ家紋で集う一族の連帯感、家族を背負い礼節を持って臨んでいるという意思を意味しています。
着物の家紋や女紋は、嫁入りしても家族が見守っていることを意味し、とくに女性のお守りでした。娘が嫁入りしても困らないように、娘が母の役割を全うできるように、娘が幸せになってほしいという願いを込めて、紋付着物をあつらえていました。
着物は、描かれた吉祥文様で、相手に想いを伝える日本文化
七五三なら健やかな成長を、結婚式なら末永い幸せを、葬式なら今生きている人々の健康と長寿を願う吉祥文様が描かれています。着物には、相手への「ありがとう」「お幸せに」という気持ちがデザインに描かれています。
経営者の先輩方にはよくインバウンドやコスプレを狙えと勧められますが、私たちはお客様の大事な日に、大事な人のために想いを伝える企業であり続けたいと思っています。
コロナ禍で本業の売り上げがほぼゼロになり、「どうやったら日本文化を守れるか」と考え続けた
しかし、新型コロナウィルスは当社に甚大な影響を与えました。メイン事業である成人式や結婚式が次々とキャンセルとなり、緊急事態宣言中は売り上げがほぼゼロまで落ちてしまいました。
そんな危機的な状況の中で、どうすれば冠婚葬祭のような素晴らしい日本文化を守れるのか、どうやったら家族の幸せを届けられるのだろうかを考え続けていました。
呉服屋の本当の「役割」とは何かと考え続けた
- 人生の大切なハレの日に
- 家紋・女紋という家族を身にまとい
- 相手の幸せを願う吉祥文様で
- 礼節を持って臨み
- 家族の思い出を作り
家族の絆を着物と共に次世代へと継承する
お客様の感謝や幸せへの願いを伝える担い手であることが、着物を売ること以上に呉服屋の大切な役割だと考えています。
「家族に感謝を伝え、家族の幸せを祈る」という、冠婚葬祭の本質を守ろうと心に決めた
私自身はこれまでに、七五三や成人式、ウェディングでたくさんの「ありがとう」の瞬間に立ち会い、「お幸せにね」が集まる空間の素晴らしさを身をもって学びました。
これからも「家族に感謝を伝え、家族の幸せを祈る」という冠婚葬祭の本質を守り続け、新しい事業の礎にしていくつもりです。
「大きなハレの日」から「小さなハレの日」に事業転換しようと心に決めた
コロナ禍では冠婚葬祭の需要が消失しましたが、それ以前から冠婚葬祭やフォーマル市場は縮小傾向でした。
だから、思い切って、一生に一度きりの大きなハレの日ではなく、冠婚葬祭のような「ありがとう」「お幸せにね」といった素晴らしい日本文化を守るためにも、毎年ある小さなハレの日へシフトしようと思いました。
世の中の不器用な人たちが、家族への感謝を上手に伝えられる商品を開発したい
しかし、成人式や結婚式だから「ありがとう」を言えるのであって、生活感あふれる日常の空間では難しいという意見がたくさん寄せられました。その他にも、
- 一緒になって何年も経つから、今さら何て言っていいか分からない。
- パートナーの好みが分からないから、何をプレゼントしていいか分からない。
- 感謝もプレゼントもしたいけど、なんだか照れ臭くて。
このような私と同じ悩みを持った多くの不器用な方々が、大切な家族に想いを伝えられれば、もっと幸せな家庭が増え、もっと幸せな社会が実現できるのではと、そう考えました。
感謝や愛情を伝えたいけれど、うまく伝えられない方が本当にたくさんおられるということに気がつきました。実際に私自身も、大切な人だけど身近にいて当たり前の存在になってしまったことで、感謝の気持ちを伝えられない…と感じていました。
日本文化から着想を得たファミリージュエリーが誕生
だから、着物の家紋のように家族を身にまとい、着物の吉祥文様のようにデザインで感謝と幸せへの願いを相手に伝え、着物の仕立て直しのように世代間で共有できる、そんな商品開発を行おうと心に決めました。
さらに、ジュエル・ド・ファミーユという西洋の文化からも着想を得て、小さなハレの日に「いつも、ありがとう」を伝えるファミリージュエリー事業「ERILISS」が誕生しました。
ERILISSのデザイナーが語る想いとは
「ERILISS」のコンセプトとネーミング、ロゴデザイン、そしてネックレスのデザインをお手伝いさせて頂きました。吉木さんと同じく、私も感謝の言葉を伝えられない「不器用な夫」で、プロジェクトのキックオフからずっと共感していました。
不器用だけど、家族の絆は大切にしたい、感謝を伝えるきっかけが欲しいという、私たちと同じような方々のために、何枚もアイデアスケッチを重ねて、気持ちを込めやすいデザインに落とし込んでいきました。
「ERILISS」をプレゼントしたことで、より家族の絆が強まり、これまで以上に皆様が幸せを感じてもらえると嬉しいです。
ERILISSが思い描くビジョン
『小さなハレの日』文化を作りたい
私たちが目指しているのは、単なる誕生日や記念日プレゼントではありません。冠婚葬祭のような「大きなハレの日」に感謝や幸せを祝う文化を、毎年ある記念日といった「小さなハレの日」にも根づかせることです。
例えば、子供の誕生日は、命を捧げて子供を産んだ妻、新たな母親への感謝の日として再定義しました。そして、成人式や結婚式のような一生に一度の大きなハレの日をどうすれば小さなハレの日に変えられるのかを考え続けています。
私たちは、これまで着物が担ってきた感謝の意を表す役割を、次世代につなぐ「絆」を表す形として、ファミリージュエリーに託したいと願っています。
私自身も妻と娘に...
昨年、私は4歳となる娘の誕生日に、家族の誕生石をあしらったERILISSを妻に贈りました。娘は家族の誕生石を理解し、妻のERILISSを見るたびに「私のはこれで、お父さんのはこれ、お母さんのはこれだよね!」と楽しげに語ってくれます。娘が成人した際には、このファミリージュエリーをリフォームして彼女にプレゼントするつもりです。そして、成長した娘には、ERILISSを見て、「母が身に着けていたシーン」を思い出してほしいと願っています。
日本社会が『もっと良くなる』と信じて
ERILISSは感謝の気持ちを形にし、家族の絆を具現化し、家族の価値ある時間を未来へと繋げる新しい文化の定着を目指しています。これが広まれば、社会全体の幸福度が向上し、結婚を選ぶ人が増え、離婚が減少し、少子化問題も解消し、また家庭内の悲劇も減ると信じています。
感謝の気持ちを表現することが苦手な人々でも、ERILISSによって「いつも、ありがとう」の一言が伝えられるようになれば、日本社会全体がさらに良いものになると確信しています。