【結婚記念日の歴史】ヨーロッパや日本における起源からジュエリーの選び方まで解説
結婚記念日は、愛と絆を祝福し、二人の時間を感謝する特別な瞬間です。だからこそ、その日を祝うプレゼント選びは、心を込めて行いたいもの。しかし、結婚記念日の習慣、その起源がどこにあるかご存知ですか?
結婚記念日の周年数が持つ特別な名称や、それらがどのように生まれたかは知られていないことが多いのではないでしょうか。
この記事では、ヨーロッパや日本における結婚記念日の起源から現代の祝い方、そして最も心に響くプレゼント、誕生石ジュエリーの選び方までを解説します。過去から未来へ、愛を込めた結婚記念日の祝い方を一緒に探求しましょう。
(※上記画像:ラファエロによって描かれたルネサンス時代の結婚式)
結婚記念日とは?その起源と歴史
結婚記念日をお祝いするのが当たり前の昨今、起源に思いを馳せる人は少ないかもしれません。結婚は聖なるもの。記念日をお祝いする風習は案外古いのです。結婚記念日の歴史をさかのぼってみましょう。
古代ローマから中世ヨーロッパ:結婚記念日の歴史
言い伝えによれば、古代のローマ人はすでに結婚記念日を祝っていたといわれています。文献として残っているのは中世におけるドイツの風習です。当時の結婚記念日は毎年祝うものではなく、25周年と50周年を記念したイベントでした。
疫病や戦争が日常的だった中世、夫婦そろって結婚25周年や50周年を迎えられることはまれでした。こうした記念日を祝う価値は十分にあったというわけですね。
銀婚式と金婚式の由来とは
それでは、中世のドイツではどんな風に結婚記念日を祝っていたのでしょうか。文献にはこう伝えられています。
25周年の結婚記念日には家族や知人が集まって、妻の頭上に銀の花輪を置くという風習がありました。50周年の結婚記念日になるとお祝いのパーティーはさらに豪華になり、金の花輪や冠が登場したという記録が残っています。これがいわゆる、銀婚式と金婚式の名前の由来となったのです。
日本における結婚記念日の起源
日本では結婚記念日はどのように祝われるようになったのでしょう。定説では、明治天皇と昭憲皇太后がそのはしりとなったようです。1894年に開催された結婚25周年式典が、日本の結婚記念日の初めといわれているのです。
その後、明治から大正時代にかけてライフスタイルの西洋化が進み、結婚指輪が一般市民の間で普及していきました。戦後、高度経済成長時代を経て豊かになった日本でも、結婚記念日を祝う夫婦が増えていったのです。
近世に広がった結婚記念日の風習
中世のドイツで習慣化していた結婚記念日は、近世にどのように変化していったのでしょうか。その変遷を追ってみましょう。
現代でも広く祝われる結婚記念日
結婚25周年と50周年を機に、シルバーやゴールドのジュエリーを贈るという習慣は、1860年頃まで残っていました。産業革命が興り中産階級の経済力が向上すると、結婚記念日をもっと頻繁に祝おうという動きが生まれます。
1859年刊行の『The (Old) Farmer’s Almanac』には、結婚後1か月の記念には砂糖を贈り合うという記述があります。シルバーやゴールドなどの高価なものではなく、身近なもので結婚生活の喜びを分かち合いたいという当時の人々の思いが、そこに見えるようです。
エチケットの権威も推奨した結婚記念日
19世紀のディケンズの小説『ニコラス・ニクルビー』には、結婚8周年を祝うシーンも登場します。つまりこの頃には、10年25年といった大きな節目以外の結婚記念日を祝う習慣が根付いていたのでしょう。
20世紀に入ると、アメリカのエチケットの権威として知られた作家エミリー・ポストの呼びかけなどによって、結婚記念日の年数と贈り物を結び付ける風潮が定着していきました。
結婚記念日の年数別の名称とその意味
結婚25周年の銀婚式、50周年の金婚式はよく知られていますが、結婚1年記念から宝石や素材に関連する呼び名があるのをご存じでしょうか?
こうした呼び名は、19世紀から20世紀にかけて生まれたとされています。場所によって、多少呼び方の相違はあるようですが、夫婦としての歴史を重ねるごとに、結婚記念日の呼び名となる素材も高価なものになっていくところは同じです。そのうちのいくつかをご紹介します。
1~70周年の結婚記念日一覧は下記の記事で詳しく紹介しています。ぜひご参考にしてください。▶︎結婚記念日の名前一覧表|周年ごとの意味やおすすめプレゼント・英語の呼び方も紹介
結婚1周年「紙婚式」
愛する人と生活を共にする喜びに満ちた1年目、「紙」は脆さではなく、薄くても強靭さを有するという意味です。
紙婚式については以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。▶︎一年目の結婚記念日【紙婚式】は何する?おすすめのプレゼントや過ごし方をご紹介
結婚4周年「花婚式」
結婚4年目は、お互いに対する理解が深まり夫婦の関係が安定してくる一方、子どもが産まれるなど大きな変化を経験するご夫婦も多いのではないでしょうか。
花婚式については以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。▶︎【結婚4年目は何婚式?】妻へプレゼントしたい「花以外」のおすすめギフトもご紹介
結婚10周年「錫婚式」
永遠の愛を誓って10周年、結婚生活においては大きな節目の年です。耐久性のある錫は、一方で柔軟性も有している物質。10年を一区切りに、今後も生活を共にしていく柔軟性がキーポイントというわけですね。
▶︎【結婚10周年】夫・妻に贈りたいプレゼントランキング!錫婚式を特別な日にする方法とは
結婚20周年「陶磁器婚式」
結婚生活も落ち着いた20周年。夫婦の絆が陶磁器のように硬く堅固なものになったことを示す一方、あえて割れやすい陶磁器を象徴とすることで、改めて相手への愛と尊重を自覚するという意味もあるのだとか。
▶︎結婚記念日20周年の磁器婚式の意味とは|おすすめの過ごし方からプレゼント、ブランドまで紹介
結婚30周年「真珠婚式」
結婚30周年にしてようやく、贈り物に相応しいジュエリーが登場。それが真珠婚です。このころになれば子どもたちも成長し、ともに祝う喜びもひとしおでしょう。真珠は「誠実」や「謙虚」を表象するほか、健康や繁栄を意味することもあります。結婚30周年を祝うのにふさわしい宝石といえるでしょう。
結婚40周年「ルビー婚式」
結婚40年を祝うルビーは、永遠の火を宿すという伝説を持つ宝石です。夫婦となって40年を経ても、絶え間ない情熱があることを願う意味があるのでしょう。そのため欧米では、結婚40周年のお祝いに赤を身に着けることもあるのだとか。
ルビー婚式については以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。▶︎【ルビー婚式】結婚40周年のお祝いに妻・両親へ贈りたいプレゼントとは
結婚45周年「サファイア婚式」
金婚式まで5年という区切りの年に祝うサファイア婚式。サファイアは硬質な性質で知られ、旧約聖書のモーセの十戒が刻まれたのはサファイアだったという説もあります。また忠誠や神性のシンボルでもあるサファイアは、半世紀近くをともにしてきた伴侶へ改めて固い絆を約束する意味があります。
結婚50周年「金婚式」
幸福な結婚生活を送ったカップルも、50周年を迎える長寿を持てる例は多くありません。半世紀をともにした夫婦が、永続的で調和のとれた人生を共有できたことを喜び合う重要なイベントです。
▶︎【金婚式】結婚50周年のお祝いのプレゼント人気ランキング!変わり種アイデアや相場もご紹介
結婚60周年「ダイヤモンド婚式」
ダイヤモンドは、宝石の王者として揺るぎない価値を誇ります。結婚した人ならば誰もが願う互いの長寿。結婚60周年という価値ある事象を、希少性の高いダイヤモンドによって表現しているのです。
結婚記念日のプレゼントの選び方
結婚記念日という概念を生んだヨーロッパでは、どんなお祝いをするのでしょうか。記念に残る過ごし方やプレゼントについて、一般的に普及している慣習をご紹介します。
ディナーや旅行などの体験型のプレゼントも
結婚記念日には、思い出となるジュエリーを贈る習慣が根強い一方で、まだ若い夫婦ならば花のブーケや革製品などのちょっとした小物を贈ることも多々あります。いつもはちょっと敷居が高いと感じる高級なディナーや旅行も、結婚記念日の過ごし方として人気です。
結婚記念日に贈られるジュエリーの数々
シルバーやゴールド、真珠やダイヤモンドのほかにも、結婚記念日の年数に合わせて贈るジュエリーはたくさんあります。結婚生活のマイルストーンとして、ぜひ参考にしてみたいものです。
- 28周年:琥珀
- 38周年:翡翠
- 39周年:瑪瑙
- 41周年:トパーズ
- 43周年:オパール
- 44周年:トルコ石
- 45周年:サファイヤ
- 47周年:アメジスト
- 52周年:トルマリン
- 55周年:エメラルド
結婚記念日の数に合わせたこうしたプレゼントもステキですが、相手の誕生石や好きな宝石を贈るのもよいでしょう。将来の強い絆となって、2人を結びつけてくれるに違いありません。
そんな家族としての絆を形にするERILISSのファミリージュエリ―。12の宝石から3つを選んでネックレスにすることで、普遍の絆を体現してくれます。結婚記念日にはぜひ、ご夫婦だけにわかるメッセージを込めたERILISSのファミリジュエリーでお祝いしてみてください。
結婚記念の感謝を、誕生石ジュエリーに込めて
結婚記念日を祝うという風習はヨーロッパから始まり、夫婦の愛と尊敬の意を込めて記念品を贈り合うことが一般化しました。戦争や疫病で命を落とすことが多かったその昔は、夫婦そろって年を重ねることへの憧憬が常にあったことでしょう。
平和な時代に生きる私たちも、その思いは同じ。人生という山や谷をともに越えていくためのパートナーに、愛や感謝や尊敬の意を込めて、ぜひ記念となるジュエリーを贈りたいものです。
思いが形となった誕生石のジュエリー、誕生石を身に着けるたびにきっと、結婚記念日の喜びや幸福を実感できるはず。夫婦の歴史のマイルストーンとして、結婚記念日の贈り物にはぜひERILISSのファミリージュエリーを選んでみてください。
【参照元】
・小学館日本大百科全書(結婚記念日)
・自由国民社マナーと常識事典「記念日・長寿を祝う」
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