日本と西洋の「冠婚葬祭」の違いとは? 人生の節目で家族を大切にするジュエリーまで解説
日本には「冠婚葬祭」という言葉で表現される人生の重要な節目が存在します。その一つとして、振袖を身にまとい成人への成長を祝う「成人式」があり、これは冠婚葬祭の「冠」にあたります。
しかし、果たして西洋文化にも冠婚葬祭と同様の節目は存在するのでしょうか。また、これらの節目に関連するジュエリーの話はどうでしょうか。本記事では、西洋の人生の重要なマイルストーンとそれに関連するジュエリーについて詳しく探ります。
日本と西洋における「冠婚葬祭」の違いとは
冠婚葬祭という言葉は日本の生活の中で頻繁に使われる言葉ですが、その意義について深く考える機会は少ないかもしれません。冠婚葬祭の重要性を理解するために、海外の事例を比較してみましょう。
日本の「冠婚葬祭」とは
冠婚葬祭とは、古来日本人が意識してきた4つの大礼式を指します。
- 「冠」成人式など
- 「婚」結婚式、結納など
- 「葬」お通夜、葬式など
- 「祭」先祖供養など
西洋文化に「冠婚葬祭」はあるの?
結論を先にお伝えすると、「冠婚葬祭」という概念は西洋文化にはありません。 しかし日本の「冠婚葬祭」は、民俗学的には「通過儀礼」の同義語です。 当然のことながら、通過儀礼ならば西洋世界にも存在します。
日本のお宮参りや七五三、厄年といった概念に相当するものは多くありませんが、初誕生や成人に該当するイベントは存在します。 いずれにしても西洋に比べると、日本人は人生における通過儀礼をことのほか大事にしてきたことは間違いありません。
西洋文化に「成人式」はある?日本との違いとは
(※写真:14世紀、騎士として独り立ちする青年を祝う儀式の様子)
成人式のように、欧米には通過儀礼が異なる形の儀式として存在します。しかし、日本のように全国一斉に行われる成人式は西洋では見られません。
ヨーロッパに残る成人式の文化?「デビュタント」とは
ヨーロッパの上流階級では、「デビュタント」という成人した女性が社交界にデビューするための華やかなイベントがあります。これは成人に達した女性たちが「恋愛の適齢期になったこと」を示すセレモニーです。日本の女性が成人式で振袖を着るのに対し、デビュタントでは女性たちが白いドレスを身に纏って舞踏会に臨みます。また、デビュタントに参加する女性たちは、両親から送られたジュエリーを身に着けることも多いです。
中世の騎士団にあった通過儀礼とは
中世の時代には、テンプル騎士団やチュートン騎士団など、多種多様な騎士団が存在しました。その頃、騎士団への加入は大いなる名誉とされていたため、貴族の子弟たちは騎士となることを志し、戦場に赴きました。彼らは通常、14歳頃に騎士団に加入し、数年間の厳しい訓練を経て、約20歳で一人前の騎士となったと伝えられています。訓練は非常に厳しく、途中で脱落する者も少なくありませんでした。
そのため、騎士としての認定式は華やかに行われ、現代の成人式に似た意味合いを持っていたとされています。騎士団の制服を着て剣を手にした青年たちは、きっと誇りに満ちていたことでしょう。また、中世の男性はジュエリーを身に着ける習慣もあり、勝利を願い戦場に臨む騎士たちの中には、宝石を身につけていた者も多かったと言われています。
西洋の通過儀礼に人気のジュエリーとは
日本ではお宮参りや七五三、十三参りなど、子供の安全な成長を祝う通過儀礼が数多く存在します。それでは、ヨーロッパではどのような儀式があるのでしょうか。ここでは、日本人にはあまり馴染みがない西洋のセレモニーについて詳しく解説します。
人生のはじまりを祝う「洗礼式」とは
洗礼式は、生後数か月で行われるキリスト教の儀式です。この儀式は、もともとキリスト教への入信を願う人々を対象としていますが、生後数か月の子供に対しては「幼児洗礼」の形で行われ、親の信仰が反映されます。これは日本のお宮参りの習慣と似ています。事実上、洗礼式は新生児を家族や親しい友人たちに紹介するセレモニーとなっています。
参列者たちは、新しい生命の健やかな成長を祈り、様々な贈り物をします。魔除けとしての珊瑚、イニシャルをデザインしたチャーム、かわいらしいブレスレットやペンダントなどは、幼児洗礼式でよく選ばれるジュエリーです。成長に伴いサイズが合わなくなった場合でも、これらのジュエリーは思い出の品として大切に保管される家庭が多いです。
思春期の通過儀礼「堅信式」とは
成人式よりも少し早い年齢で行われる儀式が、堅信式です。12歳から15歳の間に、子どもたちはキリスト教の教えについて学び、その後、この儀式が行われます。幼児洗礼とは異なり、堅信式は自分の信仰を自覚した子どもたちが主役の儀式で、「信仰告白式」の名でも知られています。
日本の冠婚葬祭は主に仏教や神道に基づいて行われますが、多くの西洋諸国ではキリスト教が国教となっており、子どもの成長を教会で祝います。堅信式も当然ながら、教会で行われます。主役の子どもたちは、性別に関係なく長い白い衣装を身に着け、親戚一同を招いて大々的な儀式と食事会が開かれます。
特にティーンエイジャーの女の子に対しては、その年齢に適したジュエリーが贈られることが一般的です。例えば、叡智を象徴するフクロウや、幸運を呼ぶ四つ葉のクローバーをモチーフにしたジュエリーが人気です。成人後も身に着けられるような、長く愛用できるジュエリーを選ぶのが一般的です。
北米に残る伝統的な「スウィート16」
北米では、16歳の誕生日を記念する「スウィート16」のパーティーが一般的です。アメリカでは州によって成人年齢が異なりますが、一般的に16歳は大人への第一歩とされ、この年齢の節目を祝う大規模なパーティーが行われます。
大人らしいエレガントなジュエリー、例えば小さなダイヤモンドや誕生石を用いたものがプレゼントとして人気です。ジュエリーの輝きと共に、新たな人生の節目を祝うのです。
結婚式で受け継がれる「ファミリージュエリー」
冠婚葬祭の一環として、「婚」すなわち結婚式は、参加するすべての人々に喜びと幸福をもたらす大切なイベントです。ヨーロッパの結婚式では、花嫁が母親や義母から受け継ぐ「ファミリージュエリー」を身につけることも多いです。
このファミリージュエリーは、家族の絆や伝統を象徴するもので、それを手放すことは家族の価値観を放棄することと同等とされることもあります。そのため、生活が困難になったとしても、ファミリージュエリーだけは手放すことを避ける家庭も多いのです。結婚式でファミリージュエリーを身につけることによって、親からの保護から離れて新たな家庭を築く決意や重みを感じることでしょう。
■ 参考記事:【母から娘へ】家族の絆を深める「ファミリージュエリー」の定義や歴史、人気の宝石を徹底解説
家族のための冠婚葬祭は、ファミリージュエリーがおすすめ。
日本では、冠婚葬祭やそれに準ずる通過儀礼が多く存在します。七五三、十三参り、成人式、結婚式、厄払いなど、大小さまざまな通過儀礼があり、家庭や地域によって今も大切に守られている伝統です。これらの儀式やしきたりは、私たちが先人から受け継ぎ、また未来の世代へと伝えるべき、健康と幸福を祈願する大切なものです。
それぞれの人生の節目において、特に女性はジュエリーとともにその瞬間を祝いたいと思うでしょう。お祝い事にピッタリのダイヤモンドや誕生石、あるいは魔除けの力を持つ宝石など、これらのジュエリーは贈り物として理想的です。
女性を外側からだけでなく、内側からも美しく輝かせるジュエリー。そのようなジュエリーを手にして、人生の旅を進めたいと思う女性は多いでしょう。人生の重要な節目やお守りとして、ぜひERILISSのファミリージュエリーを選んでみてください。それは贈る人も、受け取る人も、きっと幸福を感じさせてくれるはずです。
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